【書籍化】貧乏家族の転生幼女は待望の水魔法の使い手でした~愛する家族とともに枯れた領地を潤します!〜



「レオナ。今回は疲れただろう。大丈夫だ。レオナが六歳になったらまた連れて行ってやるさ」


 無事、グライスナー領の屋敷に戻ってきたレオナ達。
 これから帰宅後初めての食事だ。

 他の家族は先に食事を済ませていたので、今晩はお父様とふたりだ。

 普段無口な父が、気を遣って話しかけてくる。
 恐らく、魔法は授かれなかったと思っているのだろう。


「お父様、教会に連れて行ってくれて、ありがとうございました。お父様のおかげで、魔法が使えるようになりました。水属性魔法と薬学スキルです!」

「水属性魔法!? それは本当か!」

 お父様は驚きのあまり、転げ落ちそうな速さで立ち上がる。

「よくやったレオナ。よくやった……! これで我が地の水不足も少しは改善されるだろう。早速領内に知らせなくては。まずは明日、庭で魔法の練習をしてみようか」


◆◇◆◇◆


 さすがに今日は最高に疲れた。
 明日はお父様と魔法の練習をする予定だし、今日は早めに寝た方がいいよね。

 そう思い、早めに布団に潜ったレオナだったが、ふと耳元で微かな声が聞こえた気がした。

『目を瞑って、心の中でステータスと唱えて……』

 ステータスって、ゲームとかでよく見るあれだよね? 
 確かに確認できたら便利だとは思うけど。
 まぁ気のせいかもしれないけれど、騙されたと思って試しにやってみよう。

 確か目を瞑って、ステータスって唱えるんだよね。
 ヴォン

「わ!」

 びっくりして目を開けてしまったけど、一瞬、ゲームでよく見るようなステータスボードが現れたような気がする。
 さっきの声って気のせいじゃなかったのかもしれない。

 ううん。今は考えてる時間はない。早く寝ないと倒れてしまいそうだ。

 さっきと同じ要領で、もう一度ステータスと唱えてみる。
 するとヴォンという音とともに、またあの画面が浮かび上がった。

 _________________
 レベル:1
 体 力:1/35
 M P:22/22
 属性 :水属性  レベル1 ▽
     薬学スキルレベル1 ▽
 _________________