それからも毎日、魔法の練習をしてきた。
意外とレベルアップのスピードは早く、レベルは既に六まで上がっていた。
レベルアップする度に、ステータスは体力と魔力を中心に上昇しており、薬草畑の拡大に大いに役立っていた。
また、スキルポイントを消費して、【ウォーター】のスキルをレベル二まで上げていた。
以前は、毎日庭の水がめの補充のために魔法を五回程唱えていたが、レベルが二に上がると二回で済むようになった。
大幅な効率アップだ。
ただ、その分練習量が足りないのか、レベル六まで上がった薬学スキルとは対照的に、水属性魔法はまだレベル一のままだった。
薬学スキルも大事だけど、水魔法の練習が足りない。
そう悩んでいたある日、お父様に呼び止められた。
「さて、レオナが魔法を覚えてそろそろ半月程だったか? どうだ魔法は面白いかな? 練習は順調かい?」
「はい、毎日楽しく練習しています」
「ハッハッハ。そうだろうな。庭師のアランからも報告を受けているよ。レオナの育てた薬草が徐々に収穫できていると」
「えへへ」
そうなのだ。薬学スキルで栽培した薬草は、たったの十五日で収穫できるので、初日に植えたものは既に収穫済み。
しかも都合の良いことに、魔法で植えた薬草は、少しの水でもグングン育ってくれるのだ。
これが魔法の持つ力なのかと、前世の記憶がある私は、とても驚いた。
「どれもこれも上質な薬草らしいな。あ、あと、レオナがとんでもないスピードで薬草畑を拡大しているものだから、今後は収穫の手が回らなくなるかもとも言っていたよ」
「あ~あはは」
これには苦笑い。
お父様の言う通り、魔力が増えた最近では、毎日薬草畑を増やし続けていた。
事前に畑を耕さなくても、魔法を使えば一緒に畑も耕せることが分かったのが幸いだったが、薬草の収穫はアランに任せっきりだった。
しかし、爆速で畑を拡大していることが報告されているとなると、毎日何度も魔法を使っていることも、お父様にはバレているのかな?
もしかして、今日はその件で呼び出されたのかも。
「そこでだ、そんな練習熱心なレオナに相談なのだが、どうだろう、屋敷の外の井戸の補充もお願いできないだろうか。実は侍女のマリーからお暇をもらいたいと相談を受けていてな。なんでもマリーの母親の体調が悪く、側で一緒に暮らしたいらしい。今頑張っている薬草の栽培が難しくなるかもしれないし、かわいいレオナに無理をさせるのは忍びないのだが……、領地のためにも頑張ってほしい。どうかな?」
「もちろんです。お任せください!」
良かった。まだバレていないみたい。そればかりか、水魔法を使う機会が増えて、むしろラッキーだ。
でも、マリーは実家に戻っちゃうのか。
仕方ないけど、悲しいな。
「ありがとう。可愛くて良い子のお父さんになれて、私は幸せものだよ。ただ無理はしないようにな」
「はい」
