【書籍化】貧乏家族の転生幼女は待望の水魔法の使い手でした~愛する家族とともに枯れた領地を潤します!〜



 午後、庭師のアランと庭にきていた。

 庭師と言っても、我が領地にはお花畑なんかを整える余裕はないので、農業スキルを持つお母様が種を植えた畑の水やりや収穫等をお願いしている。

 また、アランは拳術スキルの使い手なので、用心棒もお願いしているそうだ。
 確かに、日焼けした肌に、筋肉モリモリの二の腕。
 かなり強そうだ。

「それでお嬢様。今日はどのようなご用命でしょう?」
「あのね、これからは私も自分の畑を持ちたいの。お世話は自分でするから、私用の新しい畑を作ってくれない?」

 意外なお願いだったのか、アランは一瞬「ほう」という表情を見せたが、すぐに「承知いたしました。大きさはどのくらいにしましょうか?」と恭しく返事をした。

 アランにざっくりとした大きさを伝え、畑作りをお任せしたら、私は自室に戻ってステータスを確認する。

 薬草栽培と同様、水属性魔法にもスキルレベルアップがあるかどうか確認するためだ。

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 ▽水属性魔法
 〇基礎魔法
 ウォーター(習得済み)
 水を作り出す(10リットル)消費MP1

 ウォーター レベル2(SP0/5)
 水を作り出す(50リットル)消費MP2
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 やっぱり水属性魔法もスキルレベルを上げられるみたいだ。
 どんどんスキルアップさえできれば、水不足も解消できるし、お風呂の建設だって夢じゃないよね。

 新たな事実発見にスキップしながら庭に戻る。

 すれ違う使用人達に温かい目で見られたのは言うまでも無い。