宵にかくして




……隅々まで見たい気持ちは山々だけど、今日は宵宮さんもいるし、手短に済ませなければ……!

 

「……なあ、ゆっくり見て回れば?」

「っ、え、でも……宵宮さん退屈じゃ、」

「大丈夫。俺はお前の百面相見てるから」


 
……そ、そんなに浮かれた顔してたかな?


揶揄うように片口角だけを持ち上げたら、私の手からサッとカゴを奪って進んでいく宵宮さん。


スーパーまでの道のりを教えてくれただけじゃなくて、お買い物にまで付き合ってくれるなんて、神様なのかな……?!


「よみやさん待ってっ、わた、……お、おれが持ちます……!」


野菜がたくさん入ったカゴを軽々と持つ宵宮さんをあわてて追いかけるけど、次は?と首を傾げられるばかり。全く譲ってくれない宵宮さんに泣く泣く観念して、ふたりでスーパーを散策する。