宵にかくして






「宵宮さんも行くんですかっ?」


おそるおそる、という形で問いかけると、さも当然のように頷かれるので、目を丸くしてしまう。これでよし、とでも言うように頭を撫でると、先に一歩踏み出すので、あわてて着いていく。
 

「で、でも、一緒に歩いてるところを見られたら……」
 

ただでさえ目立つ宵宮さんの隣に、見知らぬ男子生徒(※しかも地味)がいたら、変な噂になったりしないだろうか。



「それが?……お前は困る?」

「う、……ええと、でも、〜っ?」



すると、ぎゅっと手首を引かれて、引き寄せられたはずみに宵宮さんの胸にぽすりと飛びこんでしまう。あわてて距離を取ろうとするけど、綺麗な指先がふわりと前髪を掬って、ゆっくりとくちびるを落とす。