「、ん」
宵宮さんは短く相槌を打つと、さも当然のようにソファから腰を上げるので、宵宮さんも一緒に帰るのかな、とひとり納得して、スーパーに行く準備を始める。
……また寮に帰ってくるわけだし、変装はしておいた方がいいよね?そんなことを考えながらウィッグを直していると、不意に宵宮さんの指先がこちらに伸ばされて。
「跳ねてる。……ん、ここも」
「わ、ありがとうございます。念のため変装はしていた方がいいかなって思って、」
「スーパーを使う学生は少ないから大丈夫だと思うけど?」
「えっ、そうなんですか……?」
「寮生は寮併設の食堂で済ませてる奴がほとんど。俺も初めて行く」
「さ、さすが秋霜学園、裕福ですね……!」
……あれ、今宵宮さん、"初めて行く"って?



