「あの真ん中に座ってるドドドイケメンが宵宮桜先輩。桜蕾のNO.1で、基本的にあの人が桜蕾全体の采配をとってることが多いの。この世のものとは思えない現実離れしたルックスに加えて成績も学年主席、頭もキレるし喧嘩もめちゃくちゃ強いって噂だよ〜」
「つ、紬ちゃんすごく早口……!すごい……!」
「えまち、まだまだここまでは秋霜では常識よん」
ものすごいスピードで全く噛まない紬ちゃんに目を奪われてしまうけど、──────……宵宮さんが桜蕾の"NO.1"という時間差で襲ってくる事実に、言葉を失ってしまう。
頭を抱えてしまいそうだ。
すごく雰囲気のあるひとだなとは思っていたけど、まさか暴走族のトップだなんて……。
『咲菜』
……ふと、やさしく溢されたそれを想い出すと、また胸がきゅっとなる。肩書きがどうこうじゃなくて、実際に会って話してみた宵宮さんは、ほんとうにやさしくて温かい人だった。
そんな彼が仕切る組織なのだから、きっと心配することは何もない。



