宵にかくして




「逆に、すこし目立ってしまっている気もするが……」

「う、それは私も少し思いました……けど、ひっそり平凡な学園生活を送れるようにがんばります……!」



ぎゅっと手のひらを握りながら拳をつくれば、宗英さんは声をあげて笑うので、そんなに変なこと言ったかな……?と首を傾げていれば。



「はは、よし、楽しみにしているよ。
……さて、蒼唯さん。新しい生活が始まるにあたって、私からひとつ、特別な計らいをさせてもらったよ」

「特別な計らい……ですか?」



ふ、とたおやかな笑みを向けられているのに、なぜか胸の奥がひやりとする。きょとんとした顔で見つめると、宗英さんは時計を見ながらああもうこんな時間だ……と立ち上がってしまう。



「しゅ、秋英さん……?!またひみつですか?」

「はは、すぐに分かるよ」

「(またそのセリフ……!)」




─────とてつもなく嫌な予感がする……けど、どうか私の気のせいでありますように……と、願うことしか出来ないのだった。