宵にかくして




「見事な変装だね。さすがの凪と茅でも気づかないかもしれない」

「……ほんとうですか?よかったあ、静かに目立たずひっそりがコンセプトです」


この様子だと、これ以上尋ねても教えてもらえないだろう。宗英さん、昔からちょっとイタズラ好きというか、人をからかうのを楽しむところかあるから……!



「その格好は、律くんのアドバイスかい?」

「はい、目立たないようにするにはどうしたらいいかなって相談したら、父がこの格好を提案してくれて……。元々地味で目立たない顔ですが、いちおう……!」



─────……私が、この学園で、兄たちと血が繋がっていることが知られないように。


だいすきなかや兄となぎ兄には少し申し訳ないけど、そのためにこんな変装までして、時代遅れな地味子を演じているのだから。


……ぜったいに、バレないようにしないと……!



きつく縛った三つ編みをきゅっと持ちながら答えれば、なぜか少し呆れたような表情を向けられる。