そっと口を添えれば、ベリーとバニラの甘やかな風味が口いっぱいに広がった。
紅茶らしいしっかりとしたコクと渋みが甘美な香りに流されることなく、全体を上品に引き締めていて、花束をぎゅっと閉じ込めたような味わいは、やさしい余韻を残してくれる。
「(……おいしい……)」
ほう、と久しぶりの紅茶に癒されていると。
「蒼唯さん、紅茶はどうだい?」
「っ、とても美味しいです……!、やっぱり、宗英さんの紅茶は特別ですね」
はにかみなから答えると、宗英さんは満足そうに頷いた。そのおだやかな眼差しに、つい肩の力が抜けていく。
「ふふ、気に入ってくれて嬉しいよ。……それにしても、ずいぶん久しぶりだね。こんな風にゆっくり話すのは何年ぶりだろう?」
「最後にお会いしたのが、兄たちの進学祝いをしてくださった時なので……3年ぶり……?」
「時の流れは早いなあ」



