あ。

そう思ったときにはもう遅くて、机の上に置いてあったスマホをひょいっと取られてしまった。

「はいこっち向いてー」

手慣れた手つきでフェイスIDを突破され、愁斗とのトークまで開かれる。

''ねえりっかさすがになんかあったでしょ。俺が気づかないわけないよ?''

3時間前に届いていた愁斗からのメッセージ。

もう誤魔化すこともできなくて、とりあえず未読にしていたんだっけ。