「ねえ愁斗ごめんね…。私ほんとに平気だよ」

「嘘つけ!…わかった!じゃあさ、3年後の夏祭り、また俺と一緒に来てほしい。そのときに2人で花火見よ」

このとき、私は全く状況が読めなかった。

「なんで、3年後?」

来年も、その次の年もあるのに、なんでわざわざ3年後に。

「…だって、来年は受験だし、その次の年は俺のばあちゃんの3回忌で夏いないから」

あ、そっか。

そんなに考えてくれたんだ。

愁斗の優しさに心が震えて、それで…。