教室でももこと別れて、帰り道を歩き出す。

7月上旬、照りつける太陽が眩しくて、汗は額を伝っていくのに、そんなことは全く気にならなくて。

意識がポケットの中のスマホに持っていかれているのがわかる。

スマホの振動を逃さないようにゆっくりゆっくり歩いて、ようやく家に着く。

鍵を開ける前にスマホを開いて確認して、連絡はやっぱりまだなくて。

雑に靴を脱いで、意味もなく慌てて自分の部屋にこもる。

落ち着かないまま、ぼーっとスマホを眺めていると。