「すごいねー、正解だよー。」

「4階から飛び降りるくらい簡単だったな。」

「何回か間違えてたろ」

「論破されちゃった…。」

「大変だね。」

「………、ねぇ、ちょっとだけ聞いてよ」

隼人が真剣な顔で私を呼ぶ。なんだろう。一気に場の雰囲気が変わる。私たち2人しかいないのに。

「よかばい。」

「いい?ホントの気持ち言うね。」

なんの気持ちだろう。ちょっと首を傾げる。
そして、改めて机越しに向かい合う。
意外と近くてどきどきする。手を伸ばさなくても届く距離。

「ネイルアーティストになりたいとか?」