大学。
絵美、校内をうろついている。
絵美「おっかしいなー。今日、神尾くんと一度も会わない」
自由時間、授業とその日一日が過ぎていく。
絵美「おかしい。いつも一緒のあの授業にも来なかった。何かあったのかな……?」
絵美、スマホを取り出し苦い表情を浮かべる。
絵美「あー、連絡先、聞いておくんだった」
仕方なくその日一日を過ごし、アパートに帰る絵美。
絵美「……ってそうじゃん! お隣さんじゃん!」
絵美、一旦自分の部屋に荷物を置くと、隣の描斗の部屋をノックする。
少しの間。
絵美「……留守、かな」
絵美、自分の部屋に戻ろうと少し歩を進め……たところで描斗の部屋の戸が開く。
描斗「やあ……」
絵美、振り向いて驚く。
描斗、寝間着で、顔には冷えピタとマスク。いかにも病人。
絵美「か、神尾くん!? だ、大丈夫!?」
描斗、咳をしながら呟く。
描斗「ん……大丈夫……じゃない」
描斗、ふらふらと扉に寄りかかる。
絵美「ちょ、ちょっと!」
絵美、駆け寄って描斗を支える。
描斗「悪い……」
絵美「いいから!」
絵美、描斗を支えながら部屋に入る。
絵美「寝室、どっち?」
描斗「ん……」
描斗が指さす方向にゆっくりと向かう絵美。
小さな寝室に入り、ベッドに描斗をそっと寝かす。
描斗「悪い……」
絵美「ううん、私がノックしたから出てきてくれたんでしょ? 悪いのは私」
絵美、寝室を見渡す。冷えピタの予備とマスクの予備以外、何もない。
絵美「飲み物とかは? 何かある?」
描斗「……冷蔵庫に水はある」
絵美「それだけ?」
描斗、ただ頷く。
絵美「待ってて、いろいろ買ってくるから」
絵美、駆け出す。
数分後
袋にいろいろ詰め込んできて、描斗の部屋に入る絵美。
絵美「買ってきたよ。神尾くんはアクエリアス派? ポカリスエット派?」
描斗「どっちでもいい……」
描斗、だるそうに返事をする。
その後、しばらく、絵美は描斗の隣で看病を続けた。
そしてそのうち、描斗、眠りに落ちる。
時間も夜。
絵美「あ、気づいたらこんな時間か。神尾くんも眠ったし、私も一度帰ろうかな……」
絵美、描斗の寝室を出て帰ろうとして、改めて描斗の部屋を見渡す。
本棚には多数の教科書類。絵の道具は隅に立て掛けられている。
絵美「あ……」
絵美、机の上に広げられた教科書を見る。
先日教えたばかりの、中学時代の教科書を復習した形跡がある。
絵美「勉強のしすぎ……じゃないよね?」
絵美、ついそのまま描斗の部屋をうろつく。
卒業アルバムらしきものが出てくる。
絵美「……」
ついつい開いてしまう絵美。
しばらく捲り、描斗のページを見つける。
小学校時代『将来の夢:お医者さん』
中学校時代『将来の夢:医者』
絵美「神尾くん、医者になりたかったんだ……」
そっとアルバムを閉じ、慌てて帰る絵美。
まだ絵美は知らない。描斗が医者を目指したかった理由を。
絵美、校内をうろついている。
絵美「おっかしいなー。今日、神尾くんと一度も会わない」
自由時間、授業とその日一日が過ぎていく。
絵美「おかしい。いつも一緒のあの授業にも来なかった。何かあったのかな……?」
絵美、スマホを取り出し苦い表情を浮かべる。
絵美「あー、連絡先、聞いておくんだった」
仕方なくその日一日を過ごし、アパートに帰る絵美。
絵美「……ってそうじゃん! お隣さんじゃん!」
絵美、一旦自分の部屋に荷物を置くと、隣の描斗の部屋をノックする。
少しの間。
絵美「……留守、かな」
絵美、自分の部屋に戻ろうと少し歩を進め……たところで描斗の部屋の戸が開く。
描斗「やあ……」
絵美、振り向いて驚く。
描斗、寝間着で、顔には冷えピタとマスク。いかにも病人。
絵美「か、神尾くん!? だ、大丈夫!?」
描斗、咳をしながら呟く。
描斗「ん……大丈夫……じゃない」
描斗、ふらふらと扉に寄りかかる。
絵美「ちょ、ちょっと!」
絵美、駆け寄って描斗を支える。
描斗「悪い……」
絵美「いいから!」
絵美、描斗を支えながら部屋に入る。
絵美「寝室、どっち?」
描斗「ん……」
描斗が指さす方向にゆっくりと向かう絵美。
小さな寝室に入り、ベッドに描斗をそっと寝かす。
描斗「悪い……」
絵美「ううん、私がノックしたから出てきてくれたんでしょ? 悪いのは私」
絵美、寝室を見渡す。冷えピタの予備とマスクの予備以外、何もない。
絵美「飲み物とかは? 何かある?」
描斗「……冷蔵庫に水はある」
絵美「それだけ?」
描斗、ただ頷く。
絵美「待ってて、いろいろ買ってくるから」
絵美、駆け出す。
数分後
袋にいろいろ詰め込んできて、描斗の部屋に入る絵美。
絵美「買ってきたよ。神尾くんはアクエリアス派? ポカリスエット派?」
描斗「どっちでもいい……」
描斗、だるそうに返事をする。
その後、しばらく、絵美は描斗の隣で看病を続けた。
そしてそのうち、描斗、眠りに落ちる。
時間も夜。
絵美「あ、気づいたらこんな時間か。神尾くんも眠ったし、私も一度帰ろうかな……」
絵美、描斗の寝室を出て帰ろうとして、改めて描斗の部屋を見渡す。
本棚には多数の教科書類。絵の道具は隅に立て掛けられている。
絵美「あ……」
絵美、机の上に広げられた教科書を見る。
先日教えたばかりの、中学時代の教科書を復習した形跡がある。
絵美「勉強のしすぎ……じゃないよね?」
絵美、ついそのまま描斗の部屋をうろつく。
卒業アルバムらしきものが出てくる。
絵美「……」
ついつい開いてしまう絵美。
しばらく捲り、描斗のページを見つける。
小学校時代『将来の夢:お医者さん』
中学校時代『将来の夢:医者』
絵美「神尾くん、医者になりたかったんだ……」
そっとアルバムを閉じ、慌てて帰る絵美。
まだ絵美は知らない。描斗が医者を目指したかった理由を。
