女の子達はさっさと昼ごはんを食べに教室から出ていった。
昼は遥海くんはいつもいないので当たり前の様に離れて行った。
「ほんと、いつの間によね」
舞子も聞いてきた。
まあそう思うよね、大学でほぼ話してないし…
「後で話すね」と小声で舞子に言った。
遥海くんにも舞子に言ってもいい?と小声で聞くと、付き合ってること?と返してくれて頷くといいよと言ってくれた。
ホッとした。
隠したいのかなとも考えていたから……
舞子と学食に行くことにして、舞子とさくらが席を立つと遥海くんは奥からズレてきてゆっくり立つ。
「歩ける?」
「固まってるな(笑)」
「肩に掴まって」
さくらは少し腰を下げる。
遥海はさくらの肩に手を回してちょっと力入れるぞと言うとせーのと言って立ち上がった。
「大丈夫か?」
待っていた男友達が声をかけてくれた。
「悪いけどトイレに連れてってくれよ」
「もちろん」
「じゃあね」とさくらは言うと舞子と教室を出た。
遥海は松葉杖でびっこを引きながら友達の肩を貸してもらう。
トイレから出ると「食事してきていいぜ、俺は中庭で食べるから」
「いつもの部室じゃねえのかよ」
「部室は遠くてな(笑)1日で断念したよ、じゃあな」
遥海は一人で中庭に向かった。



