魔力を注ぎ込んだ。今の私の魔力は自衛、そして追加魔物分しか持っていない。まぁそれでもかなりの量を持っているので大陸一番と言えるだろう。それほど私の魔力量は多い。魔力は生まれつき自分が持てる量が決まっている。成人しきった上での魔力量を赤子ながらにして持ち合わせている。なのであまりにも多いと7歳以下で死に至る。(国によって成人年齢が違うので一番)だが稀に死に至らない人間がいる。それが私や、各国の魔導士達だ。まぁ確率としては10人に1人なのでかなり確率は高い。そう、成人し、魔力を扱えるものは選ばれた存在。その中で頂点にくんりんする私は神に愛されている。だから私は、この戦争負ける訳には行かない。と色んなことを考えながら紫色の球体の周りに防御壁を何重にも張っている最中。これが壊されたら私の負け。目的は果たせなくなる。
「紫色の球体というのもめんどくさいなー」
なにか名前をつけようかな。紫球?魔物球?魔力球?魔球?んー紫魔球がかっこいいな!!紫魔球にしーよー!
「よろしくね紫魔球。貴方が今回の戦争の要よ。思う存分魔力を使いなさい」
その言葉を合図に、早く魔物を出したいと言わんばかりに紫魔球が膨張し始める。私もそろそろと防御壁の中に入ろうとした瞬間だった。私の耳に声がついた。この魔力はユリラ帝国の宮廷魔導士、、、やはりユリラ帝国が一番厄介となるか
「我々大陸と戦争をする雫殿に告ぐ」
うざったい声が聞こえる、魔力は宮廷魔導士なのに声は帝王アレン、、、腹立つー!!宮廷魔導士は魔物狩りに出さないつもりか、、あいつが1番めんどくさいって言うのに!めんどくさいから殺したいのに!殺せないじゃない!どうせ宮廷内に残るのでしょう!?はぁー!!
「うっざいなぁ、、私は早く目的を完遂したいって言うのに」
ぶーぶーと唇を尖らせる。だが、苛立っても仕方ない。魔力で生み出した椅子にふんぞりかえり、私はアレンの言葉を聞くことにした。
「我らユリラ帝国は誰とも協力はせぬ。ただ、自国を守ることに専念をする。これだけは言っておくぞ」
そんなことわかってるわよ。弱小は弱小で固まって、強豪は自国を守ることに専念する。そんなの、馬鹿でもわかるわ。
「そしてもうひとつ。汝がこの戦争を起こすのはなぜだ!そなたは伝説ともてはやされ、魔力量は大陸1位。魔導士は魔力が潰えるまで死なない。もはや永遠の命ではないか!何もかも持っていてそなたは他に何を望む」
私が何もかも持っている?クズで無能で我が恨むべき人間共が欲しいと思うものは全て持っていても、我が本当に欲しいものなど持っておらぬ。それがなくては私は、、我は生きている意味などないと同じなのだ!