私の心の支えは渚君

🎵ピピピピ🎵

目覚ましを止めて俺は重い体を起こした

「またあの夢か。。」
俺はまたあの悪夢のような出来事を夢に見て目を覚ました
起きると体全体が嫌な汗でびっしょりになっていた
一体いつになったら忘れられるのだろう?
いや忘れてはいけないのだ
この一年忘れたいと思いながらも、忘れてはいけないと自分を戒めて生きてきた

仕事を辞めた俺は、今まで貯めていた貯金を使って、雑貨屋喫茶を開いた

いつも悪どい事をして営業成績を上げていたのに、そんな自分が人を癒すための雑貨屋喫茶を開くなんて、滑稽だなとおかしくなって笑ってしまったけど、せめてのもの罪滅ぼしに人の助けになれれば
そんな思いで俺は日々来店してくれるお客さんと真摯に向き合って仕事するようになった
店の名前の『Encounter』は、出会いという意味だ
人は日々色んな人と出会い、影響し合って生きていく
雑貨屋喫茶『Encounter』は、そんな人と人との出会いを大切に繋ぐ場になってほしいという願いを込めて作った店だ
俺は店を軌道に乗せる為に日々頑張って働いた
そんな日々が半年くらい続いたある日
陽和さんが初めて来店した