私の心の支えは渚君

お店はそこそこ繁盛し、毎日沢山のお客さんが来て賑わっている

カランカラン

呼び鈴が鳴ってまた新しいお客さんが来店した
いらっしゃいませ。と出迎えると、そこにはこの前渚君と親しそうに話していた綺麗な女の人が立っていた

「こんにちは。あなたが陽和ちゃんね」
その女の人は私の名前を知っているようだ

「あの？あなたは渚君の前の職場の方ですよね？」
私は恐る恐る聞いてみた

「そうなの。私は萩野っていうの。渚の元同僚で、大学時代からの親友。だから安心して」
萩野さんは何もかも見透かしたようにウインクして私を見た
私は恥ずかしくなった
あっ、でもそうか
親友だったのか
だから親しそうに話してたんだ
私は何となく安心してしまい、クスッと笑ってしまった

「こちらのお席へどうぞ」

私は喜んでお席に案内する

最近は渚君はキッチンに専念し、お客さんの接客は私がほぼ担当していた

日々お客さんの愚痴を聞いたり、接したりしていると、みなさん色んなストレスを抱えていて、やっぱりこの世の中はストレスだらけだなと感じる

どう受け答えしたり話を聞いたりすればお客さんは癒されるのか、楽しい気持ちになれるのか？勉強の毎日だ

でも、「また来るね」と言うお客様の言葉に支えられて、私は毎日頑張れる