私の心の支えは渚君

渚君から同業者だった事を打ち明けられてから、1週間が経った
渚君のお店には相変わらず通っているが、渚君の気持ちが自分にない事を知ってしまってから、何となく行く事を避けてしまっている自分がいた

2週間ぶりにお店に顔を出そうと仕事帰りに足を伸ばした時、店の前でもじもじと戸惑っている初老の男の人を見かけた
その男の人は60代位で、店に入ろうとしては止めてという動作を繰り返し、店の前で入ろうか戸惑っていようだ
「あの?お店に入らないんですか?」
私は明らかにお店に入りたがっているその男の人が気になって声をかけた
変質者や悪い人には見えない
「あー。俺は別に入りたいわけじゃなくて。。あの、何だ。様子を見に来たんだ」
男の人はバツが悪そうに口を開いた
様子を見に来たって何のだろう?
「誰かお知り合いでもいるんですか?」
私は探るような聞き方をしてしまう
でも放って置けず、つい立ち入った事を聞いてしまった