私の心の支えは渚君

「そうなんだ。渚君前の仕事って何してたの?」
私は何気なく聞いたつもりだった
渚君の表情がどんどん暗くなっていく
私悪いこと聞いたかな?
私は聞いてしまったことを後悔した
「ごめんなさい。私なんか聞いちゃいけないこと聞いちゃったかな?」
後悔の念に駆られて私はすぐに謝った
「いや。。いいんだ。俺陽和さんに言わなきゃならない事があるんだ」
バツが悪そうに渚君は口を開く
「実は俺、前の仕事は陽和さんと同じ不動産営業だったんだ」
私は驚いた
でもああそうかと少し納得する
「そうだったんだ。だから渚君は私の相談する事が分かったんだね。親身になって聞いてくれてたのもそれでなんだね」
私は今まで慰めてくれた事も、愚痴を言った時の鋭い指摘も、全部自分も同じ同業者だったからだと改めて納得した