赤く染まった空。
 太陽が、谷の向こうに沈みかけている。
 リンコの羽と同じ色で、胸の奥まであたたかくなる。

「……かわいい」

 リュミがぽつりとつぶやくと、腕の中のリンコがぴくんと震える。

「……ほんと、変なやつ」

 リンコは小さくつぶやいて、それ以上はなにも言わなかった。