「なんだかリュミ、あたらしくなったみたいな気分。パッロ、これからも、ずっといっしょにいてね」

「もちろんだとも」

 そのやりとりの背後から、またぶつぶつと声が聞こえてくる。

 またやってる、とリュミとパッロは顔を見合わせ、苦笑い。
 そのとき、リュミのお腹が「くぅ」と小さく鳴る。
 二人は顔を見合わせ、クスクスと笑いながら、ゆっくりと家へ戻っていった。

 穏やかで、やさしい朝のひととき。
 それはきっと、心を少しだけ強くしてくれる魔法の時間だった。