さんにんとも、以前よりも少したくましく見える。
 顔つきも、動きも、生き生きとしていて、冬の間にそれぞれがいろんなものを乗り越えてきたことを感じさせた。

 リンコは翼をばさりと広げ、リュミの前にぴょんと飛び出した。

「リュミ! 勝手にひとりで森の奥に行くなって言ったでしょ!」

 ふわふわの体で必死に怒る様子に、リュミはちょっとだけ申し訳なさそうに肩を竦める。

「……でも、ちょっと花を見たくて」

「花ならこっちにもあるわよ!」

 リンコがくちばしを鳴らすと、すぐそばでパッロがふんす、と鼻を鳴らした。

「そうそう。こっちにはリンコが選んだ、特別なやつがあるぞ。色も形も、リュミが好きそうな感じだ」

「……ムスティも、花、持ってきた!」

 ムスティは小枝を編んだ小さなカゴを背中から下ろし、中から小さな花束を大事そうに取り出して差し出してくる。
 リュミは目を丸くして、それを受け取った。

「ありがとう、みんな。すごくきれい……」

「……ふん」

「ふんじゃないだろ、リンコ」

 パッロが笑いながら突っ込むと、リンコは顔を真っ赤にして、バタバタと翼を羽ばたかせた。

「べ、別に! リュミのために摘んだとかじゃないし! たまたまいいのが咲いてたから、持ってきただけよ!」

 そのツンとした態度に、リュミは思わずくすくすと笑ってしまう。