お仕置きは「ジュースおごれ」だった。もうこれパシリだろぉ。
昼休みは大事な用事があるので、同時に済ませちゃおうという私の作戦。
我ながら秀才。
みおりんの好きなオレンジジュースを買って、1−2を目指すっ。
ここはバンっと行かなくちゃねっ。
どかーん。
「みどーくんいる!!!!???!」
そう。
私が目指していたのは、御堂春馬(みどうはるま)くんっ。
愛しのダーリンよぉっ!(←違うよ?)
教室を見渡すと、教室の真ん中に人のかたまりがどんっとある。
…おにぎりみたいに。
「ん?茉白ちゃん?どしたの〜?」
出てきてくれたのは、御堂くんの親友の相川隆(あいかわたかし)くん。
結構チャラいけど、いい人なんだよねぇ。
私が、感嘆していると、
「なに?惚れちゃった?」
なんて言うけど、この人彼女います。しかもみおりんが彼女っていう…
おまわりさんこいつです。
「いやぁ、ちょっとそれだけはないと思う!てゆーか御堂くんいるっ!?」
「「ないと思う」にビックリマークつけないでもらってもいい???」
そんなこといいながらも、
「みどーー!!茉白ちゃんが呼んでるぅっ!」
と、呼んでくれるって…やさしいやつだなあ!
「ん。」
うおっ、御堂くんが立った!うおっ、御堂くんがよちよち歩いてるっ!かわよいぃいいい!
「なに?」
「お弁当をおもせにつかりました!!!!(?)」
「…」
「あと、大好きです!」
「…」
「みどーくん????」
「お前誰????」
はてなを4つで返してきやがった。
「藤本茉白(ふじもとましろ)ですっ」
御堂くんの目が見開く。え?
「…あぁ。…ボブのね」
「見たまんま…。…………あぁあ!そうじゃなくてね?お弁当持ってきたんですよぉ〜!いります?いや、あげます!」
「しょーがっこーでしらない人のものもらっちゃだめってならったんだよね、」
「ん?私の名前は藤も「じゃあ、またね」
ばしゃん。ドア閉められちゃった。
え?照れちゃったのかな?(違います)
「明日また来ますねぇぇぇぇええっ」
大声で呼びかけても反応なし。
よし、出直すか。
ここは一択廊下を走れ!
私の頭がなぜかそう指令を出す。
猛ダッシュで職員室を通り過ぎる私。
後ろから聞こえてくる怒声。うん。
「廊下走んなぁぁぁあ!」
聞こえないふりって難しい。
「お前放課後雑用な。」
見つかったぁ。泣

