ピリリリリー


10秒後に鳴ったアラーム音で、わたしは自分が制止していたことを自覚した。

驚きすぎて固まってしまっていたのだ。



ピリリリリー


「ん……」


2回目のアラーム音で開かれた……彼の瞳。


その瞳とーー真っ直ぐに、繋がった。


「翠衣ちゃん、おはよ」


思考停止してるわたしに、ふわっと柔らかい笑みを浮かべる彼。


「瑠偉…くん…!?」