√スターダストtoらぶ

ドアが完全にしまるのを確認し、駆け足で去ろうとした、その時。


ーーガッシャーン。


中から何かが割れる音がした。


「えっ?ちょ…どうしたんですか?愁真さん!」


鍵は掛けられてしまっているから中にも入れない。

フロントのお姉さんに連絡して開けてもらうとか。

いや、合鍵とか持ってそうな尚悟さんに急いで来てもらった方がいい?

えっ、ど、どうすればいい?

落ち着け、わたし。

落ち着くんだ。

大丈夫。

大丈夫。

大丈夫…。


ーーガチャ。


再び解錠する音がした。

ひとまずノックする。


「愁真さん?」


中からは何も聞こえない。

…どうしよ。

入るべきか、入らざるべきか。

わたしの善意を逆手に取って中に連れ込む的な算段だったら、わたしはお終い。

何かされるに違いない。


「ゲホッゲホッ…」


中から聞こえてくるのは乾いた咳だけ。

これが嘘には思えない。

苦しそう…。

助け、なきゃ。

信じなきゃ。

何度も助けてもらったんだから。

わたしが嫌がることはしないって、約束してくれたんだから。

……よし。


「…入りますね」


恐る恐るドアを開けわたしは中に入った。