「「いただきまーす!」」
私がよそったそばめしとグラスに入った氷入りの麦茶が食卓に並ぶ。
銀色のスプーンでそばめしをすくって、大きく頬張ると「いい食べっぷりだなぁ」と父親が微笑んだ。
カレー皿に盛られた父親の分のそばめしはほとんど減っていなかったので、「食べないと冷めるよ」と私は父親のそばめしを指さしてそういう。
「そうだなぁ。改めて、いただきます」
父親がグラスに入った氷入りの麦茶をあおると、からんと氷が躍った。
静かな食卓にその音が満ちる。
父親がグラスを置くと、採光窓からの陽の光が反射して、ダイニングテーブルに茶色みを帯びた複雑な光を生み出す。
ゆらゆらと揺れる麦茶の水面をじっと見つめていると、ふと父親が口を開いた。
「部活の方はどうなんだ?」
「まちまちかな…」
小さく切られたキャベツをスプーンですくいながらそう答える。
「そうか。後で印刷できたら見せてくれ」
「うん」
スプーンの上のそばめしにかぶりついてから、私は食器をもって立ち上がった。



