「何する―?」
菓子コーナーに置かれていたカップスナックを手に取って柚音がそう私に問う。
「私は甘いのにしようかな…」
柚音に背を向けるようにして、私はチョコレート味とバニラ味が1箱に入ったクッキーを手に取った。
「これだけじゃなあ…」
そういって柚音がだししょうゆ味のポテトチップスを手に取った。
「この前払ってくれたし、このおやつはあたしのおごりね!」
そういって柚音が私の手元にあったクッキーを奪い取ってレジに向かう。
「あっちょっと!ちゃんと返してくれたから自分の分は出すよ!」
「ま、お礼?ってことで!」
走って追いかけようとしたけど、柚音は私よりも先にレジについて会計を始めてしまった。
私は自分のクッキー代だけでも返そうと財布を取り出して、コーヒーマシンの前で待つことにした。



