Capture your memories of one summer ~ひと夏、思い出を切り取って~

                 
あのあと10分くらいLINEで話して、15時くらいに遥樹くんの家に行って勉強会をすることになった。

それまでは暇なので、とりあえず勉強会用の荷物をまとめることにした。

スクールバッグから5教科分のまとめワークを取り出して、黒いトートバッグに移し替える。

机に置かれていた財布も手に取って、トートバッグに入れた。

筆箱の中身を最低限――シャーペンと消しゴム、赤ペンと青ペンとマーカー1本、シャーペンの芯だけにして100均のチープな筆箱に入れ替える。

準備を終わらせてふと時計を見る。時計の針は10時23分を指していた。

まだ時間があるので、私はクローゼットから何着か服を引っ張り出して姿見の前で上下を組み合わせていく。

「なんか全部微妙…あ、そういえば!」

私は今年の6月に買ったまま1度も着ていなかったチェック柄のビスチェが縫い付けられたクリーム色のTシャツに、それとセットでついてきたビスチェと同じチェック柄のワイドパンツをクローゼットから取り出して腕を通した。

髪はどうしようかと、長い黒髪を指に絡ませる。

真夏とロングヘアの下ろし髪は、汗で首に髪がへばりついてしまうので本当に相性がよくないと常々感じている。

といっても、髪をまとめるのが苦手なので学校とか家では基本下ろして、体育の時にたまに低い位置で髪を1つにくくるというのが常である。

結局髪をどうすることもなく、私は姿見の前から離れて、ベッドであぐらをかいてデスクに置かれていたiPadに手を伸ばした。