Capture your memories of one summer ~ひと夏、思い出を切り取って~

            
暇を持て余した私がSpotifyの洋楽のプレイリストを聞きながら部屋を片付けていると、ワンピースのポケットに入れていたスマホがぶるるっと震えた。

『青春満喫同好会 1件のメッセージ』

ポップアップした通知をタップしてLINEに飛ぶ。

発言していたのは柚音だった。

【今日空いてる?せっかくだし遊ぼ―】

今日は部活がないのでいつでも歓迎だ。

【空いてるし遊ぼ。どこにする?】

昨日柚音に無視されて先に帰られてしまったから、文を打って水色の飛行機マークを押す指が一瞬止まってしまった。

デフォルト設定のままのトーク画面に吹き出しを投下すると、遥樹くんが話題に入ってきた。

【何の話してんの?】

【澄羽っちといまどこで遊ぼうか決めてたところ。今日遥樹空いてる?】

柚音がすかさず返事を投下する。

【空いてるけど。夏休みだし勉強会でもする?】

【ありだけど、真夏に外で勉強会したら死ぬよ】

トーク画面下部のメッセージ入力欄をタップして、無心で文字を打ち込みトーク画面に投下した。

【たしかに。誰かの家におやつ持ち寄って勉強会したいな】

柚音がその吹き出しと一緒に、パソコンを打つくまのスタンプもトーク画面に投下する。

【私の家汚すぎるからむりかな…】

私がトーク画面に吹き出しを投下すると、柚音が私に乗っかるようにして【家汚いし、今日お父さんいるからあたしの家も無理!】と白い吹き出しを投下する。

【俺の家か…うるさい妹許せるならいいけど。】

遥樹くんが言っている『うるさい妹』はおそらく夏果さんのことだろう。

【家使わしてもらえるだけありがたい!ありがとう!!】

友達と勉強会というのはあまりしてこなかったので、私の吹き出しにはわくわくが滲んでいた。

【おやつ持ってきてもいいけど、ぼろぼろこぼすなよ】

そう釘を刺す遥樹くんが面白くて、私の口角は自然と上がっていた。