「夏休み遊ぶのもいいけど宿題しなよ~」
夕ごはんを食べ終わった私がソファに座ってテレビを見ていると、母親が皿を洗いながらくぎを刺すように言った。
「部屋でやるー」
私はソファに置いていたショルダーバッグをつかんで、階段をどたどたと駆け上がった。
部屋の木目調の扉を開けて、私はとりあえずショルダーバッグの中から持って行ったもの一式を片付けることにした。
「だるいなぁ…」
スマホはズボンのポケットの中に入れて、ハンカチは洗濯かごに放り込もうと、スマホの入っていない方のズボンのポケットに入れる。
財布はショルダーバッグの中に入れっぱなしにして、服かけラックにバッグをかける。
自転車の鍵と家の鍵は、部屋の入り口にあるシロクマの置物の腕に1つづつ引っ掛ける。



