「澄羽っちー!」
正面入り口の近くの駐輪場に自転車を止めて入り口に向かうと、茶色の長い髪を高い位置でハーフアップにし、チェックの肩出しの服を着た女子が私に手を振った。
「な、縄野さん、はじめまして…」
なれなれしい態度に緊張していると、隣にいた白Tに黒い長ズボンをはいた男子――瀬川遥樹があきれたように縄野柚音をちらりと見やった。
「そんななれなれしかったら緊張するだろ。」
「ごめんねー澄羽っち!ま、行こ?」
悪びれていない様子の縄野柚音に強引に手をつかまれ、私はショッピングモールの中に足を踏み入れた。



