「ばいばーい」 帰りのあいさつが終わり、私は澄羽の席に駆け寄った。 「ばいばい。部活頑張ってね」 ひらひらと手を振る澄羽と一緒に教室を出て、中央階段で別れる。 部活が始まるまで暇を持て余したわたしはカバンから歴史のワークと筆箱を取り出して、勉強することにした。 一問一答を無心で解き続けていると、1年生が私たちを呼びに来た。 わたしは歴史のワークと筆箱をカバンに押し込んで3階の第1音楽室に向かった。