すき、という名前の花

風に揺れる電線の上。
そこに、一羽のカラスが止まっていた。
Aは、じっとその姿を目で追う。

カラスは羽を小さく震わせてから、仲間のもとへ飛んでいった。
そして、口ばしにくわえていたパンの耳を、もう一羽にそっと差し出す。