すき、という名前の花

そして――
コンクリートの上に、静かに横たわる。

もう動くことはない。

すぐあとを歩いてきた誰かの足が、その花びらの上を通り過ぎていった。
音もなく、ためらいもなく。

花びらは、小さな影になって、ぺたんと潰れてしまった。