「離れちゃったね〜」
「だね〜。寂しいよう〜」
「はいはい、別に席が少し遠いだけで、クラスは一緒なんだから。ね?」
「うん……」
「大丈夫!ツムはいい子だから、友だちなんてすぐにできるわよ!」
「うん……そうだよね、私の取り柄は明るいところだもん!暗くなってちゃダメだ!」
「そう、その意気よ、ツム。お互い友だち作り、頑張ろうね!」
「うん!でも、行動はなるだけ私と一緒にしてよ……?」
「ふふ、可愛いことを言わないで。離してあげられなくなっちゃうじゃない」
そう言って、私を抱きしめる茉音。
えへへ、茉音の腕の中はあったかくて優しくて、好きだなあ……。
茉音とじゃれ合っていると、担任らしき男の先生が来た。
「ほら〜、席つけ〜」
細身の、なんだか爽やかな感じがする人だ。
年齢は20代前半くらいだと思う。
中学校だから、なんもっとこう……理不尽な逆三角のメガネつけたおだんごの髪型の女の先生とかかと思った……。漫画の読みすぎかな?
なんて思っていると、「きゃーー!」っとクラス内の女子たちからの黄色い声が聞こえてきた。
うるっっさ!!
そんな声、どこから出してんの!?
ていうか、そこまで驚くことない?私が人に言えるかってなるけど……。
茉音の方を振り向くと、彼女も私と同じように耳をふさいでいた。
「うるさすぎん?」
「そうよね。どうしてこんなことくらいで驚くのかしら。鼓膜も破れそうね……」
げっそりとした顔で他人事のように言っている茉音。
「ほら、女子たちうるさいぞ!それに、先生がカッコイイのは今に始まったことじゃないんだからな!」
「なにそれ先生!」
「チャラ〜」
「おもしろっ!」
「ほら、いいからHR始めるぞー」
先生は何事も無かったようにキレイに流していた。
はー……これが大人の余裕か……憧れる!
それにしても確かにチャラいかも……あはは。
まあ、そっちのほうが絡みやすくていいよね。うん。


