響け、希望と愛の鐘

NPOオフィスでは、優美が被害者支援アプリ「SafeConnect」のローンチ準備を進め、グローバルサミットを計画していた。

 アプリの機能は、ライブチャット(リアルタイム相談)、匿名相談(身元を明かさず支援)、緊急通報(GPS連携の即時連絡)、コミュニティフォーラム(経験共有)、多言語対応(英語、スペイン語、日本語など)と、多岐にわたる。

 ジェシカが笑う。

 「Yumi, you’re glowing! Motherhood and leadership—you’re unstoppable!」

「Thanks, Jessica.
 This baby gives me more strength」

 優美が微笑み、腹部に手を当てる。

オフィスの休憩室で、優美とハギくんは並んで座る。

 ハギくんが優美の腹部に手を当て、囁く。

 「先輩、監禁の時、先輩を守れなかったこと、ずっと悔やんでた。

 今、この子と、優美と一緒にこうして過ごせてるのが、すごく嬉しくて、夢心地だよ」

優美がハギくんの頬に手を当て、目を潤ませる。

ハギくんがいなかったら、もしかしたらどこかで無茶して、こうして生きてなかったかもしれないからね。

 ハギくんと、この子に感謝しないとね」