響け、希望と愛の鐘

 「2人を見てると、俺と椎菜の挙式思い出すな。
 俺たちは、椎菜のお腹に麗菜(れいな)っていう小さな宝物がいたけどな。

「優美ちゃん、とっても素敵よ。

 とっても幸せなのが、手にとるように伝わってくるわ。
 おめでとう」

 椎菜さんも、涙を拭いながらそう言ってくれた。

 「#YumiYukiWedding、世界トレンド入ってるわ!
 優美ちゃん、幸せオーラ全開ね。

 私たちも、こんな結婚式計画しようかしらね?誠」

 「彼女らに負けない、素敵なものにしましょう。
 美崎を世界一輝くプリンセスにして差し上げます」

「どこもかしこも、イチャつくなよな、まったく。

 でも、こういう式を観てると、自分たちの挙式を思い出すのは同感だ。
 俺も深月も、サプライズで何が何だか分からないまま進められたからな。

深月の花嫁姿が可愛すぎて、我慢するの大変だったけどな」

「ちょっとミッチー!
 ここでそんな話しないでよ!」

深明(みあ)は別室で麗菜ちゃんと寝てるから聞かれないし、たまにはいいだろ。
 耳まで真っ赤にして、可愛い。
 満更でもない、って顔してる深月には、後で甘いご褒美な」

「披露宴の進行に影響しますので、皆様、イチャイチャしすぎないように!
 お母さんはいい加減泣きやむこと!
 泣き顔のまま、新婦とダンス出来ませんよ!」