響け、希望と愛の鐘

麗眞さんが、優美の頭にポン、と手を置いた。

「優美、ニューヨークの警備も、俺のコネで完璧だ。
 もう怖いものなしだよ。

 アメリカでも輝いてこい!」

 椎菜も応援してるってさ」

 麗眞さんと椎菜さんの結婚式に出席したことがあった。
 それは1ヶ月前のこと。

椎菜さんは妊娠していて、大分悪阻が酷いらしい。

「椎菜さん、大丈夫ですか?

 今度、お2人に何か品を贈りますね。
 お世話になりましたし」

「優美ちゃんは気にしないでいいんだよ。

優美ちゃんも優華ちゃんも。
 俺の昔からの知り合いだからな。
 
困ってるときにはどんな手を使っても助ける。
 それは当たり前のことだし」


相沢さんが続ける。

 「優美さま。
 お気をつけて。
 
後ほど、麗眞さまを通じて、何かあった時に気軽に私や麗眞さまに連絡の取れるリストをお渡しいたします」

「相沢さん、ありがとうございます。
 事務所まで探してくださって、本当に相沢さんには細かな気遣いを沢山していただきました。

 アパートを引き払う手続きまで、手伝っていただいていたのは本当に助かりました……!

 美崎さんと仲良く、お過ごしくださいね!」