響け、希望と愛の鐘

 「優華こそ。

 お母さん似で、いつでも明るくて。
 
花や鳥、樹と意思疎通の出来る優華に、
 何度救われたことか。

 ありがとう、優華。

 感謝してもしきれないわ」

ハギくんが、私の腕を引いて、ポツリと言う。

 「優美先輩……

 俺、アメリカのロースクール、受かったんです。

 NPOの海外展開、優美先輩と一緒にやりたい」

優美の目が輝く。

 「ハギくん…!

 おめでとう!

 祝杯、あげなきゃね!」

「よーし!
 このデモに関わった人たち全員、もちろん美崎さんたちも呼んで、打ち上げだー!
 今夜は呑むぞー!」

テントの中はお祭り騒ぎになっている。

優美の心に、希望の光が広がった。