響け、希望と愛の鐘

その夜、優美はハギくんに送られてアパートに戻った。

 駐車場は静かだが、優美の心は落ち着かない。

 部屋に入り、ドアを施錠するが、窓の外で物音がした。

カーテンを開けると、佐藤が立っていた。

 手に持った懐中電灯が、窓ガラスを照らす。

佐藤はニヤリと笑い、懐中電灯を投げつけた。

ガラスが割れる音に、優美が叫ぶ。

 佐藤は走り去り、ハギくんが警察に通報した。

パトカーが到着したが、佐藤はすでに消えていた。

優美はハギくんに抱きしめられた。

「優美先輩。

 俺、絶対守りますから。
 何があっても」

二人の言葉に、優美の心は温かくなった。

だが、佐藤の次の行動が、彼女を待っていることを、誰もが感じていた。