響け、希望と愛の鐘

 「佐藤って男、
 1年前に依頼を断った男だと思う。

 彼、自由空間の会って団体の人間だった」

「失礼いたします」

突如、男の人の声がした。

「麗眞さまから依頼を受けまして、
 資料をお届けさせていただきたく。

 突然のご訪問、申し訳ありません」

「お久しぶりです、相沢さん!」

 私と優華の声がハモった。

 この人は、相沢 誠(あいざわ まこと)さん。
 麗眞さんの執事さんだ。

相沢さんが差し出した、A4サイズ用紙10枚分の資料。

 その全てが『自由空間の会』に関することで埋められていた。