ネコのお話聞き屋さん

「んー、
お客さんとお話したり飲み物飲んだり食事したり」
- 女子高生じゃないとできないお仕事?
「んー、大学生とかでも良いんじゃないかな」
- ネコは?
「ね、ネコは、わかんない」

おもしろい子だなぁ。この子猫。なんだかするする言葉が出ちゃうよ。私はまた、子猫に水をあげる。子猫は嬉しそうにペロンと飲む。
- ネコもそこでバイトする。
「え? いっしょにバイトする? おもしろそー!!」
- ネコ、お母さんに許可取らなきゃ。
「バイト?
無視しちゃえば良いじゃん」
- ネコ、お母さん大好き。
「……」

私は、子猫の頭をそっと撫でた。子猫は目を細めた。気持ち良いのかな。

「あー、痩せたいなー。
痩せて整形したい」
私は強引に話題を変えた。これ以上お母さんの話はしたくない。
- 痩せたら幸せ?
「幸せだよ。スタイルよくなりたい。アイドルみたいに」
- アイドルみたいになったら幸せ?
「うん、幸せ!!
世界的なスターになれるじゃん!!」

- ネコも痩せたらスターになれる?