え?プッ、プロポーズ?結婚!!?私が?茄子川君と?確かに、私は茄子川君に好意を持ってるけど……
「いや、あの……すみません。こんな、脅しみたいなプロポーズなんてして。卑怯ですよね」
「え?いや……」
「俺……もうずっと前から先輩のことが好きで。だから、昨日の夜は、先輩とひとつになれてすごく嬉しかったんです。なのに、茄子って。……何だよ、茄子変化症候群てよ。先輩と結婚して、先輩を幸せにするのが俺の夢……願いだったのに。こんな茄子な身体じゃ、先輩を幸せになんてできな──────」
そう、茄子川君が言っている途中で。
ちゅっ。
「んっ……」
「んん……」
茄子川君の身体を持ち上げ、茄子川君の唇にキスした。
「……先輩?」
「結婚、しよう。結婚して、一緒に幸せになろう」
ちゅぱっと、茄子川君の唇から離れると、私は茄子川君にそう言った。
「え……でも、こんな身体じゃ俺、仕事も何もできないかもしれないですけど……」
「仕事なら私がすればいいし。茄子川君は茄子川君のできることをするといいよ。ていうか、私は茄子川君が傍にいてくれるだけで嬉しいかな。だって、私も、茄子川君のことが……好きだから」
「千尋……先輩」
「例え茄子に変わっても、茄子川君は私の大好きな茄子川君だよ」
そう言って、私は茄子川君を抱きしめた。
「……結婚して、一緒に幸せになろうね」
「……はい!よろしくお願いします!」



