恋という呪い

 その人の声を例えるなら何だろう。





 ――いや、そんな簡潔にまとめられるはずがない。





 好きなんだから。






 その人の声は、透明だった。

 そう、透明なガラス。でもそこに微かなオレンジと、ピンクが混じってた。
 微かに、と言ってもくすんでいたり、曇っている感じじゃなくて、すごく溶け込んでいる。違和感がない。





 何を言っているんだろうって、俺は思ってる。
 でも、そんな想像ができた。





 背景も浮かんだ――というかストーリー。