人間、突っ込むところが満載だと、何を質問していいのかわからなくなる。
スズメは黙ってご飯を食べることにした。
見た目は細かく切った野菜のスープ。
今まで食べたことのない不思議な味だ。
だが、まずいというわけではない。
「自己紹介がまだだったな。俺は、サンゴ。敵に右腕を切られて騎士は引退した」
右腕を切られた。
なんて、生々しい言葉なのだろう。
スズメはぶるりと震えあがる。
自分は肉体班を目指しておきながら、戦場には行かなかった。
目の前にいる人物は戦い抜いた人なのだ。
「んで、こっちにいる小っこいのがカイ。まあ、喋れねえ上に筆談で字がアレだけど。悪い子じゃないんで」
字がアレと言われて気分を悪くしたのか、カイと呼ばれる少年は「ひどい」と大きくスケッチブックに書いた。
「こいつは普段、近所のカスミ様の屋敷で使用人として働いているんだ」
「カスミ様って・・・ああ! 畑にいた?」
移動中、トペニが説明してくれた言葉を思い出す。
カスミ様は、畑仕事していてあんな格好しているけど、立派な貴族なのだと。
しかも、カスミ様のお兄様が前国王のお気に入りだったとか、なんとか…。
「あの。改めまして、俺はスズメって言います」
ぺこりとスズメは頭を下げる。
カイは、きょとんとした表情でスズメを見ていた。
「あのさ、気を悪くしたらすまねえけど」
「何でしょう?」
変な名前…もうちょっとましな呼び名はないのか。
てっきりそう言われるのかと思っていたスズメはサンゴを見る。
部屋は薄暗いとはいえ、サンゴの存在感は凄い。
「スズメって、おまえの親は肉体班のカラスなのか?」
「・・・・・・」
スズメは黙ってご飯を食べることにした。
見た目は細かく切った野菜のスープ。
今まで食べたことのない不思議な味だ。
だが、まずいというわけではない。
「自己紹介がまだだったな。俺は、サンゴ。敵に右腕を切られて騎士は引退した」
右腕を切られた。
なんて、生々しい言葉なのだろう。
スズメはぶるりと震えあがる。
自分は肉体班を目指しておきながら、戦場には行かなかった。
目の前にいる人物は戦い抜いた人なのだ。
「んで、こっちにいる小っこいのがカイ。まあ、喋れねえ上に筆談で字がアレだけど。悪い子じゃないんで」
字がアレと言われて気分を悪くしたのか、カイと呼ばれる少年は「ひどい」と大きくスケッチブックに書いた。
「こいつは普段、近所のカスミ様の屋敷で使用人として働いているんだ」
「カスミ様って・・・ああ! 畑にいた?」
移動中、トペニが説明してくれた言葉を思い出す。
カスミ様は、畑仕事していてあんな格好しているけど、立派な貴族なのだと。
しかも、カスミ様のお兄様が前国王のお気に入りだったとか、なんとか…。
「あの。改めまして、俺はスズメって言います」
ぺこりとスズメは頭を下げる。
カイは、きょとんとした表情でスズメを見ていた。
「あのさ、気を悪くしたらすまねえけど」
「何でしょう?」
変な名前…もうちょっとましな呼び名はないのか。
てっきりそう言われるのかと思っていたスズメはサンゴを見る。
部屋は薄暗いとはいえ、サンゴの存在感は凄い。
「スズメって、おまえの親は肉体班のカラスなのか?」
「・・・・・・」



