青年騎士団学校を卒業したスズメは、国家騎士団の肉体班に入ることを希望した。
そして、願い通り国家騎士団の肉体班に入団することが出来た。
国家騎士団肉体班といえば、国の中でもエリートコースまっしぐら。
このままいけば、順調に出世できるかと思いきや…
世の中はそんなに甘くなかった。
正義など通用しないとスズメは思い知った。
「制服似合ってますね~、パイセン」
「似合ってるもなにも、何も変わらんだろ」
エンブレムの色が紺色から赤に変わった。それだけだ。
他国ではバッジや制服の一部に階級を見分けられるように工夫しているそうだが。
この国では、それが一切なかった。
だから、エンブレムの色が変わっただけで、特段変化がない。
スズメは翌日、トペニと一緒にやんごとなき方の家の前に来ていた。
まさか、あの女神の護衛係になるとは。
「すんませんね。パイセン。護衛なんてつまんねえ仕事で」
「仕事につまんないも何もないだろうが」
ギロリとスズメはトペニを睨んだ。
「意外」とトペニは口を尖らせる。
「パイセンって、手柄を得て上に行きたいタイプなのかと思ってた」
「なんだそれは」
トペニの言葉は案外、図星だったのかスズメは低い声を出してしまった。
トペニが「どうも、護衛っす」とわけのわからない挨拶をして玄関のドアを叩くと。
侍女のバニラが出てきた。
「本日からマヒル様の護衛になりますスズメです。よろしくお願いします」
深々とスズメは頭を下げる。
「どうぞ、お入りください」
バニラの言葉にスズメは即座に「いいえ」と断った。
「自分ごときが入ることは出来ません」
「それは、いけません」
ぴしゃりと厳しい声でバニラが言った。
そして、願い通り国家騎士団の肉体班に入団することが出来た。
国家騎士団肉体班といえば、国の中でもエリートコースまっしぐら。
このままいけば、順調に出世できるかと思いきや…
世の中はそんなに甘くなかった。
正義など通用しないとスズメは思い知った。
「制服似合ってますね~、パイセン」
「似合ってるもなにも、何も変わらんだろ」
エンブレムの色が紺色から赤に変わった。それだけだ。
他国ではバッジや制服の一部に階級を見分けられるように工夫しているそうだが。
この国では、それが一切なかった。
だから、エンブレムの色が変わっただけで、特段変化がない。
スズメは翌日、トペニと一緒にやんごとなき方の家の前に来ていた。
まさか、あの女神の護衛係になるとは。
「すんませんね。パイセン。護衛なんてつまんねえ仕事で」
「仕事につまんないも何もないだろうが」
ギロリとスズメはトペニを睨んだ。
「意外」とトペニは口を尖らせる。
「パイセンって、手柄を得て上に行きたいタイプなのかと思ってた」
「なんだそれは」
トペニの言葉は案外、図星だったのかスズメは低い声を出してしまった。
トペニが「どうも、護衛っす」とわけのわからない挨拶をして玄関のドアを叩くと。
侍女のバニラが出てきた。
「本日からマヒル様の護衛になりますスズメです。よろしくお願いします」
深々とスズメは頭を下げる。
「どうぞ、お入りください」
バニラの言葉にスズメは即座に「いいえ」と断った。
「自分ごときが入ることは出来ません」
「それは、いけません」
ぴしゃりと厳しい声でバニラが言った。



