「今日はいつもよりハイテンションだね。どうしたの?」 「いやーね、なんでもないや!」 「そうなの、いいなあ。 わたしは最近気分が落ちてるからな」 「あはは…なんかあったの?」 「ううん。大丈夫」 わたしが軽くあしらうと太刀春くんは苦笑いをする。 ……この子には知られたくない。 いや、これ以上、わたしと同じ学年の子たちには。 みんなには。 ───知られたくないことが、あるんだ。