私、高校一年生、姫乃由愛。
 

高校生だから、職業なのか、わかんないけど、いちおう人気アイドルグループ『チェリー』っというので二人で活動しているよ!


 二人ってことはもう一人いるんだけどちょっぴりいたずらずきな、
 青霊(せいれい)あまね。っていうんだ。


 二人私たちはとっても気が合って魔法を使うことができるんだよ。
 

〈最近できた嫉妬〉
 

「やばっきょう遅刻すると怒られる‼」いそいでげんかんをでて、あまねともうだっしゅ。


「もういつまでねてたの、きょう、どうがはいしんだから撮影場所いかないといけないんだよ~」


 きっぱり、いわれちゃった。はやくおきるの苦手なんだよね。


 そう、わたしたちは先生に魔法でテストの日以外は学校を休ませてもらっている。
 

「ほんっとうにごめん」っていうか


 「テレポート撮影場所に」


 「そっかまほうつかったらはやかったんだね」あまねも気づいたみたい。



 「はい、きょうからライブに出る練習をします」


 はいったときに、スタッフさんに言われて前の曲をひろうするために準備をする。


 あまねがギターでわたしがピアノ。「それではスタート‼」その掛け声から、最初の音楽のメロディーを演奏。それから、歌う。
 

これは静かな、ラブソング。


 しずかといったらあまねだからこの曲はあまねが歌う。


 「Iloveyou~」あまねの声、何度聞いてもきれいだな。


 「はいカット‼」いっきにちからがぬけておわったーってなったけどもっと緊張してるのはあまねだろうな。


 「やっぱり何度聞いても最高です」


 まぁスタッフさんもそう思うよね。


 「ゆあに、テレポート‼」あまねがやってきた。
 

 「ゆあどうしたどこかまちがってた?」
 

 ううん…そうじゃないんだけど、あまねには言えないよ。
 

…そもそも言いたくないし…


 最近、あまねのほうが人気が高まっていってわたしは嫌ではないけど悔しい。


 だって、『チェリー』は私が一人で始めたグループ。


 そこであまねは私にあこがれて、なかよくなって、それから、『チェリー』のところなら、やれるっていったからわたしはなっとく
して入らせてあげた。

ただそれだけなのに、私より人気があるなんて。


 わたしはそれから、あまねと曲を作らなくなった。

 


「おかあさんいってきま~す」玄関をでたら毎日、できるだけあまねに会わないように


 「撮影場所にテレポート」で道はあんまり歩かない。


 でもばしょは変えられないからあまねもいる。けど、一人でれんしゅうや配信をするために来たというただそれだけ。


 まぁわたしも、なんだけどね。


 わたしとあまねが曲を作らなくなったのは、言うほど最近のこと一ヵ月前ら返。


 わたし「ゆあ」をもういちど人気になってほしいというより、これいじょうあまねの人気が下がらないようにひとりで楽にさせてあ
げたいきもちが勝ったから、こうなった。


 って考えてたらチェリーのマネージャーさんが、何か言いたげにきた。
 

なんだろう?


 「あのーゆあさんですよね。ライブまであとにしゅうかんなんですけどどうですか?」


 やばっすっかり忘れてた‼


 でも、人気者のあまねとふつうのわたし、これからどう元に戻せるんだろう?
 




〈ぜったいに〉【Sibe】あまね
 

 最近わたしのほうがにんきになった。それだけじゃない、ゆあとも話したいけどはなそうとおもうときがなかなかない。


 人気になってうれしいと思うところだけど、うれしくなるのはゆあと二人で人気になること。だからあんまりうれしくない。


 そんなときマネージャーが、


 「あまねさん二週間後、ライブですが大丈夫でしょうか日にちずらすことできますが」


 そうなんだ。


 ライブまであと少し、でもどうやってゆあと仲良くなる?


 マネージャーさんも、もうちょっと気を使ってほしいよ…


 二週間のうちになかよくできるのだろうか。


 と、とりあえずマネージャーさんしってるよね、ゆあのこと。


 「あのゆあにもきいたんですか」


 「はい聞きましたけど?」


 ゆあはこの中でどう返事をしたかで私も変わるからいった。


 「なんていってました?」


 「あまねさんがしゅやくになるならなんでもいいですって」


 なにそれ!


 ゆあがリーダーなのにほんとにいいの?


 ライブは私が絶対二人で楽しくなるようにするんだから。


 そうなるしかないよ友達だもん。
 



〈あまねの本音とゆあの気持ち〉
 

「あのあまねさんがしゅやくになるならなんでもいいです」


 言っちゃった。心のすみっこでは多分センターになりたかったっていうのもあったけど、
 あまねのにんき下がるのも嫌だと思うし、こうおねがいした。


 あ、そろそろ帰らないと。


 「あの今日は帰ります。ありがとうございました。」


 「あ、は~いありがとうございました。」


 みんなライブ前だからいそがしそうだな。わたしとちがって。


 扉を開けて外に出る。


 「ゆあ!とまれストップ‼」


 いきなり言われていうとおりに足が止まった。


 ふりかえるとそこにはあまねが。「な、なに?」


 久しぶりに話すからはなすのにとまどってしまう。


 「ライブのことなんであんなこと言うの!」


 
 あまね、ちょっと怒ってる?
 

でもなんでそんなことをきくの?


 「わたしはあまねのにんきがさがらないようにっていうのを考えた結果だよ?」


 ともだちだから、私は別にいいけどあまねはよくないそうおもったもん。


 ふたりはぜんぜん価値が違うんだよ…


 「違うよゆあ、私は、ひとりでにんきになったって意味ないんだよ…


 ゆあだって…そうじゃん…っ私と考えはいっしょなんだよ……っ」


 

「だいじょうぶ?いったん落ち着こう」おちつかせるためにわたしは、二人の家に近い、
 流星公園へ、テレポートした。 


「それで続きおしえて?」


 あまねは私の一つ下そういうのもあったんだと思う。


 「あのね、私はひとりで人気になったってうれしくないんだよ。」


 私はそんなこと言うなんて考えもしてなかった。


 え、なんで?


 わたし役に立たないのにそんなこと思っていたの?


 でも
 「そんなこと言わなくてもいいよあまね」


 そんなの絶対、気をつかっているんだよね。


 あまねは素直にうなずくと思っていたけどうなずいていない。


 どいうこと?


 「だ~か~らっ何回も言ってるじゃん。そんなに疑わないでよ。ゆあだって自分一人で人気になるの嫌でしょそれと同じ」


 まぁたしかにわたしもいやだけど…


 「わたしはむりにあまねをやらせるなんておもってないよ?もちろん私もいないといけないってのもあるけどそれとにんきは別、人
 気だからメインがいいとおもってるだけ」


 にんきがないひとがセンターやっても意味ないと思う。
 

それでもあまねはやめない。


 「これから二人で人気になればいいんじゃない?わたしもまだそこまで大人気ではないしねっ」


 あまねの一言で私は変わる。


 納得したんだ。


 そんなにいいこと言ってないと思うのにやっとあまねのことが分かった。


 「そうだねここまでいってくれてありがとう」


 友達と最近おもっていなかったけど、


 今日一生の友達ができたきがした…のはわたしだけかな?


 「あと二週間だけど頑張ろうね!」


 「そうだね!」


 離れ離れは一ヵ月で終了。


 これからどうするか話したいけど、公園の時計で六時だと知って、きょうは仲直りしたところでかいさん。


 「また明日」私はあまねに言った。


 そしたらあまねも手を振ってくれたよ。